この記事では、中学校2年生の理科で学ぶ、圧力の計算問題の求め方を詳しく解説します。
どうやって計算したらいいか良く分からない…という人のための記事です。
圧力について定義や公式はもちろん、よく出題される計算問題について、例題を使って求め方の手順をくわしく紹介しますので、定期テスト対策の参考にしてください。
圧力の定義について
圧力の定義
圧力とは、1m2あたりの力の大きさです。
つまり、一定の面積にどんだけの力が集まっているか。俗にいう単位量というやつです。
圧力の単位は[Pa](パスカル)を用います。よく天気予報で「本日の天気は1020 hPaの高気圧におおわれ…」というのを聞いたことがあるかもしれません。1020 hPa(ヘクトパスカル)は換算すると102000 Pa(パスカル)になります。これは、地球上を覆っている大気の質量が約5,000兆tあり、そ の重さによる圧力が大気圧(気圧)となって天候に影響を与えます。このように圧力は、実はとっても身近な存在だったんです。
ちなみに、1Paは「1m2の面積を約100g(1N(ニュートン))押す圧力」を指します。ヘクトは100倍という意味なので、1hPaだと「1m2の面積を約10kg押す圧力」となります。大気圧の平均は1013hPaなので、地表1m2に約10130kg、換算すると約10t ほどの大気の重さがかかっている状態に相当しています! 気づかなかったですが空気って重いんですね。
次からは、圧力について力と面積の関係を説明します。
圧力は力に比例する
上の図のように、スポンジを押す面積が同じだった場合、おもりが軽いとスポンジのへこみは小さく、重いとスポンジのへこみは大きくなります。
これは同じ面積でも、おもりが重ければ重いほど圧力は大きくなる。つまり、圧力は力に比例することが分かります。
圧力は面積に反比例する
一方、おもりが同じ重さだった場合、スポンジを押す面積が大きいとスポンジのへこみは小さく、面積が小さいとへこみが大きくなります。なぜなら、面積が小さいほうが面積あたりに加わる力が大きくなるからです。
これは重さが同じでも、面積が小さければ小さいほど圧力が大きくなる、つまり、圧力は面積に反比例することが分かります。
圧力を求める公式はこれ!
1m2にかかる力が圧力なので、力[N](ニュートン)を面積[m2]で割ると求められます。
計算問題では、圧力の単位を[Pa](パスカル)で表します。ちなみに、圧力を表す単位は他にも[N/m2]がありますが、Pa=N/m2なので計算方法は同じです。
公式を使って計算問題を解くポイント
圧力の計算問題を解くポイントは以下となります。
- 「圧力=力÷面積」の公式を覚える
- 単位をそろえて計算する
公式については先述の通りですが、大切なのは単位をそろえること!
圧力の計算問題では、単位変換について次の2パターンがよく出題されます。
[g]→[N]にする
計算で使用する力の単位は「N」です。これは100gの物体にかかる重力を1Nとして取り扱います。そのため、g や kg を N にするときは以下のように換算します。
gの単位で表されているときには、gを100で割る(小数点を左へ2つ移動)すると、単位をNに換算できます。
例を挙げると、
・30g=30÷100=0.3N
・500g=500÷100=5N
・2kg=2000g=2000÷100=20N
といったように換算できます。
[cm2]→[m2]にする
面積の単位は[m2]を使用しています。
圧力の計算問題では、面積の1辺がcmで表記されている場合が多いので注意してください。そのまま計算すると[cm2]となってしまうので答えが間違ってしまいます。必ず以下のように[m2]に換算しましょう。
■1辺がcmで表記されている場合の換算
■面積がcm2で表記されている場合の換算
圧力の計算問題の求め方(例題)
ではここから、圧力の計算問題の求め方を手順ごとに解説していきます!
※ただし、100gの物体にはたらく重力の大きさを1Nとする。
① まず力の大きさ[N]を求める
② 次にA面の面積[m2]を求める
③ 最後に圧力[Pa]を求める
まとめ:圧力の解き方をマスターしよう!
この記事では、中学校2年生の理科で学ぶ、圧力の計算問題の求め方を詳しく解説しました。
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