パナソニックの全自動おそうじトイレ、アラウーノ【CH1101】について、水がたまらない（封水できない）故障が発生しました。アラウーノは他のトイレ機器と比較して、タンクレス仕様のため構造が特殊です。それで、この記事ではアラウーノに水がたまらない、水位が下がってしまう原因について、診断する方法、「ピーピーピー」とエラー音が出る場合の原因、修理方法、メーカーに頼むと費用はどのくらいかまとめました。
アラウーノに水がたまらない！
うちで使っているアラウーノは設置して約11年目になります。タンクレスのモダンなデザインと、蓋から洗浄から全自動という便利さに惹かれて購入しました。
ですが10年を過ぎるとボチボチ故障が出てきます。今回発生した不具合は、洗浄水は流れるけども水がたまらない…という状態に。一応、水は流れるので用は足せるのですが、正常時よりも水位が下がっている（というか水がほとんど無い）ので封水ができず、排水管からあがってくる悪臭でトイレに入ってられないほどに。
水がたまらない原因と診断方法について、以降から詳しく解説します。
アラウーノに水がたまらない５つの原因を解説
アラウーノに水がたまらない原因は大きく５つあります。
- そもそも、流れる水量が少ない
- アラウーノの破損による水漏れ
- アラウーノのターントラップに汚物が引っ掛かる
- 床下の排水管の詰まり
- アラウーノのターントラップが故障している
通常のトイレだと、貯水タンクが故障して水量が不足し「水がたまらない」原因となることもあります。しかし、アラウーノはタンクレスなのでタンク故障は原因から省かれます。
水がたまらない原因を自分で診断→対処する方法
水がたまらない原因について診断方法をまとめました。以下の流れにそって、当てはまる事象から原因と対処方法を確認してください。
事象① そもそも、流れる水量が少ない
確認方法：
リモコンの「大」を押し、正常時と同じ水量が流れるか確認してください。
正常時と同じであれば水量はOKです。もしいつもより水量が少ない場合は、次の原因が考えられます。
・アラウーノのストレーナ（フィルター）が詰まっている。
・アラウーノのバルブ（電磁弁）の不良。
・止水栓（壁や床にある、おおもとの水栓）が少しだけ閉まっている。
・そもそも水道の水量が少ない。
ストレーナ清掃方法は、下記パナソニックのサポートページに記載されています。
Panasonic トイレ お客様サポートページ
他の水道が使用でき、止水栓も開いていて、ストレーナも正常であれば、残るはバルブ（電磁弁）不良です。バルブ（電磁弁）不良はメーカーに問い合わせてください。
Panasonic 商品についてのご相談
そもそもの水道の水量が少ない場合は、給水設備の不良です。修理業者に問い合わせてください。もし知り合いに水道屋さんがない場合、水道一番館なら全国対応で24時間受付しています。
事象② いったん水はたまるが、少しずつ水位が下がっていく
流れる水量は正常で、いったん水はたまりますが、少しずつ水位が下がっていく場合、原因は大きく２つ「アラウーノの破損による水漏れ」または「アラウーノのターントラップに汚物が引っ掛かる」が想定されます。次の方法で確認してください。
確認方法①：
床が濡れていないか確認。
アラウーノは床の上に取り付けるタイプの機器です。そのため、便器の水が漏れていれば床がびちょびちょになることが想定されます。もし床が濡れている場合は、次の原因が考えられます。
・アラウーノの便器が破損。
・アラウーノのターントラップの破損。
アラウーノの便器、ターントラップが損傷している場合はメーカーに問い合わせてください。
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確認方法②：
バケツなどで水を流し、ターントラップに引っ掛かかった汚物を流し去る。
トイレは水をためる（封水する）排水トラップがあることで、悪臭が入り込まないようになっています。ですが、排水トラップに汚物やトイレットペーパーが引っ掛かってしまうと、毛細管現象＆サイフォン効果で、汚物やトイレットペーパーを伝って水が流れ出てしまい、便器に水がたまらなくなります。バケツなどを使用し、水（約4リットル）を便器に流し込むことで、トラップに引っ掛かっていた汚物がとれることがあります。数回、試してみてください。
確認方法③：
停電用ハンドルを回して排水する。
アラウーノの場合、サイドカバーの内側に停電用ハンドルがあり、このハンドルを回すことでトラップを手動で下向きに回転させることが可能です。そうすることでターントラップに詰まった汚物が排出されてることがあります。バケツで水を流しても症状が改善しない場合は、次の手順を試してください。
■ターントラップを手動で回す方法
まず電源プラグを抜きます。
洗剤タンクカバーを外します。
サイドカバーのマーク（赤囲み）を押すと、パカッとサイドカバーが外れます。
停電用ハンドルを時計回りに回します。排水方式によって回転させる角度が異なりますので注意してください。通常はまっすぐ床下に配管するタイプですので約１２０度回転させます。
ハンドルを回しすぎると破損のおそれがあります。回す角度を確認し、慎重に回してください。心配な場合は、ハンドルの最初の位置が分かるよう、マーカーなどで印をつけておくと安心です。
ハンドルを回すとターントラップが回転し、便器の水が排水されます。
※排水が終わったら、停電用ハンドルを反時計回りに戻すのを忘れないようにしましょう！ 点検が終わったら逆の手順で復元します。
事象③ いったん水はたまるが、ゴポゴポ音がして排水してしまう
流れる水量は正常で、いったん水はたまりますが、ゴポゴポ音がして水位が下がっていく場合「床下の排水管の詰まり」が考えられます。
床下にある排水管において、詰まった汚物や、侵入した木の根などが原因で水の流れが悪くなってしまうと、排水がスムーズに行われません。その場合、いったん便器に水はたまりますが、排水管内にたまった水が徐々に排水していくと、便器の水も「ゴポッゴポッ」と音を立てて排水されてしまいます。
このような場合は排水設備の不良です。修理業者に問い合わせてください。もし知り合いに水道屋さんがない場合、水道一番館なら全国対応で24時間受付しています。
事象④ 水がたまらず、エラー表示（ピーピーピー音、LED点滅）がある
アラウーノ本体のターントラップが故障すると、自己診断機能が働き「ピーピーピー」という音とともに「自動便器洗浄」LEDが点滅します。
もしエラーが表示される場合は、ほぼ「ターントラップ故障」です。この場合、洗浄水は正常に流れますが、ターントラップが下向きになっているため水はたまらず、ゴポゴポ音もせずスーッと水位が下がってしまいます。
エラー表示がでている場合はメーカーに問い合わせてください。
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この場合、想定できるのは以下の部品の不具合です。
・モーター軸
・ターントラップモーター（位置検知基板付）
・コントロールユニット
残念ながら、うちのアラウーノはモーター軸、ターントラップモーターの故障でした…。写真左の小さいのがモーター軸、右の大きなパーツがターントラップモーターです。モーターは位置検出基板もアッセンブリされているため、基板とハーネスコードが接続されています。
モーター軸とターントラップモーターの不具合なら、メーカーの修理業者の出張料、技術料込みで約2万円です。もしコントロールユニットも故障していた場合はプラス数万円とのこと。今回はモーター軸とターントラップモーターの交換で直りました。参考までに今回の領収書はこちら。
アラウーノの水がたまらない対処法まとめ
パナソニックの全自動おそうじトイレ、アラウーノ【CH1101】について、水がたまらない（封水できない）原因について、診断する方法と、修理方法、メーカーに頼むと費用はどのくらいかまとめました。
アラウーノは他のトイレ機器と比較して、タンクレス仕様のため構造が特殊です。また停電用ハンドルなど、アラウーノ特有の機能もあります。ぜひこの記事を参考に、各事象を調べてアラウーノに水がたまらない、水位が下がってしまう場合の原因と修理方法を試してみてください。