「エアコンを新しく買いたいけれど、設置費用が高すぎる……」
「特殊な場所だからって、業者に工事を断られてしまった……」
そんな悩みを抱えていませんか?
実は私も、ホームセンターで格安のエアコンを購入した際、「物置の屋根の上への室外機設置は、安全面からお受けできません」と、工事を断られてしまった経験があります。
そこで一念発起し、完全DIYでのエアコン取り付けに挑戦しました!

結果は大成功。難所への設置ができただけでなく、業者に頼むよりもはるかに格安で取り付けることができました。
この記事では、私が実際に体験したリアルなノウハウをベースに、初心者でも絶対に失敗しないエアコンのDIY取り付け手順を徹底解説します。必要な工具の揃え方から、一番の難所である「真空引き」まで、読者目線で分かりやすくお届けします!
なぜ自分でやる?エアコンをDIY取り付けするメリットと今回のキッカケ
ホームセンターで「設置不可」と断られ、DIYを決意した理由

今回、エアコンが故障したので交換を検討しましたが、室外機が取り付いていた場所は「物置の屋根の上」でした。
近所のホームセンターで安いエアコンが売られているのを見つけ、購入と取り付け工事を依頼したところ、ホームセンターのスタッフから「不安定な場所のため、安全基準をクリアできない」と断られてしまったのです。
「せっかく本体を安く買えそうなのに、これでは使えない……」と絶望しかけましたが、構造を調べ尽くした結果、「自分でやれば安全を確保しながら設置できる」と確信し、DIYを決意しました。
【結果発表】業者に頼むよりどれくらい安くなった?
結論から言うと、工具をイチから揃えても、業者に特殊工事(高所作業や壁面設置)を依頼するより約1.6万円も安く抑えられました!
業者に撤去&取付を依頼:約43,000円~
自分で撤去&取付:約26,500円(工具・材料費)
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約16,500円お得!!
【工具・材料費の内訳】
真空ポンプとゲージセット:15,000円
2分3分配管(2.5m):6,700円
ドレンホース(3m):300円
VVFケーブル(2.0mm×3芯・3m):1,500円
フレア用オイル:1,500円
化粧テープ・配管パテ:500円
古いエアコンのリサイクル料金:990円
エアコンの標準取付工賃は安く見えても、特殊な設置環境になると「追加料金」がカサ増しされていきます。DIYなら、かかる費用は純粋な「工具代」と「材料費」だけです。
工具はレンタルも検討したのですが、近くで信頼できるショップがなかったので購入しました。工具を一度揃えてしまえば、2台目以降はさらに破格で設置できるようになると考えて購入することを決意しました。

使い終わった工具をネットフリマで売ってしまえば、さらに1万円くらいお得になります。
まずはここから!古いエアコンの安全な取り外し方

新しくエアコンを取り付ける前に、まずは今ある古いエアコンを安全に撤去する必要があります。 フロンガスを室外機に閉じ込める「ポンプダウン」という作業を正しく行わないと、ガスが漏れて環境を破壊したり、最悪の場合破裂事故につながったりして危険です。
古いエアコンの安全な取り外し方と、正しい処分方法については、下記の別記事で写真付きで詳しく解説しています。まずはこの記事を読んで、安全に既存のエアコンを撤去してください。
エアコンDIYの費用を劇的に抑える!準備すべき工具と部材
エアコンのDIYで一番ハードルが高そうに見えるのが「工具の準備」ですよね。でも、選び方を工夫すれば、プロ用高額工具を買わなくても格安で一式を揃えられます。
【裏ワザ】フレア加工済みの配管セットで「フレアツール」を節約!

エアコンのDIYで最も失敗しやすいのが、銅管の先端をラッパ状に広げる「フレア加工」という作業です。 専用のフレア加工ツールは購入すると高く、加工ミスによるガス漏れのリスクも付きまといます。
そこでおすすめなのが、あらかじめ両端が綺麗に加工されている「フレア加工済み配管セット」です。ホームセンターやネット通販で、必要な長さ(3m、4mなど)のものが電線やドレンホースとセットになって売られています。これを使うだけで、高価な工具が不要になり、失敗のリスクをほぼゼロにできます!

【購入時の注意!】
ネットで格安で出回るフレア加工済みの配管には、日本のエアコンの基準に合ってないものも多く見られます…。ガス漏れや故障を防ぐため、購入時は必ず付属の工事説明書をチェックして、合っているものを購入してください。下記はチェック例です。
・材料:リン脱酸銅継目無配管(C1220T)
・規格:JIS H3300
・配管肉厚:0.8mm
・配管太さ:2分3分
Amazonで最安級!真空ポンプとゲージのセットで十分使える

エアコンの取り付けに絶対欠かせないのが、配管内を真空にする「真空ポンプ」と「マニホールドゲージ」です。 「そんな専門的な機械、高いのでは?」と思うかもしれませんが、Amazonなら1万円台で一式が揃う格安セットが販売されています。
プロ用のように毎日使うものでなければ、この格安ポンプで十分すぎるほど綺麗に真空引きができます。私が実際に購入して、問題なく使えたコスパ最強の真空ポンプは、こちらの記事で詳しくレビューしています。
その他にホームセンターや百均で揃う必須アイテム一覧
- 水平器(レベル): 室内機をまっすぐ取り付けるために必須です(百均でも購入可能)。
- プラスドライバー / モンキーレンチ(2本): 配管を締め付ける際に、2本挟んで使います。
- 六角レンチ: エアコンのバルブを閉めるために必須です。
- 配管穴用のパテ: すき間を埋めて、虫や外気の侵入を防ぎます。
- ビニールテープ(配管テープ): 配管をまとめる非粘着のテープです。
【実践】エアコンを自分で取り付ける全10ステップ
ここからは、実際の取り付け手順を解説します。 安全かつ確実に作業を進めるために、一つひとつ落ち着いて進めてください。
事前準備:開梱→工事説明書を読む!
配送されたエアコンはこちら。

エアコンの段ボール箱を丁寧に開封します。
カッターの刃を深く入れると、中の本体を傷つけるので注意してください。
箱から室内機と室外機を取り出します。

付属の「工事説明書」を必ず手元に用意します。
すべての工程のイメージを頭の中で組み立ててから、実際の作業に移ります。

取扱説明書ではなく、施工用の「工事説明書」を読むことが重要です。
ステップ1:室内機の据付金具(背面板)を水平に取り付ける
室内機の背面が見えるように置きます。

養生テープを剝がします。

室内機から据付金具を外します。

工事説明書を読んで、取り付け位置を確認します。

工事説明書に記載されている天井や壁からの距離、および配管を通す穴からの距離を確認し、据付金具の位置を決めましょう。
壁に据付金具をあてがい、ビス1本で仮固定します。

水平器をあて、据付金具が水平になるよう調整します。

据付金具の4隅をマーキングします。


下地があれば、そのままビスで固定します。
が、今回は下地がない場所だったため、ボードアンカーで固定することにしました。
マーキングした箇所に穴をあけます。

ボードアンカーを差し込みます。

ボードアンカーをリベッターで固定します。

据付金具を固定します。

据付金具はこれで完了。

ステップ2:室内機に配管・連絡電線・ドレンホースを接続する
室内機の裏側から出ている配管を、慎重に曲げて伸ばします。

下図の部分は配管が折れやすいので、本当にゆっくりと曲げてください。

配管、ドレンホース、VVFケーブルを伸ばします。

VVFケーブルの被膜をむきます。


固定時にケーブルが傷つく恐れがあるため、必ず工事説明書に記載の長さで被膜をむいてください!
室内機の全面パネルを開け、端子カバーを外します。

背面からVVFケーブルを通し、芯線の色に合わせて接続します。


銅線が隠れるまで、しっかりと差し込みましょう。
固定するクランプがあれば、最後に忘れず固定します。
ドレンホースを接続します。

接続したら抜けないようビニールテープで固定します。

いよいよ配管を接続します。

配管の保護キャップを外します。


この時、室内機側に封入されていた窒素ガスが「シュー!」と吹き出しますが、問題ないので安心してください。
フレア内面に冷凍機オイルを少しだけ塗布します。


【注意】
フレア外面やネジ部には絶対に塗布しないでください。オーバートルクによりフレアが割れたり、ネジが破損したりする原因となります。
メーカーによっては説明書にオイル塗布の手順が無いケースもあるので、説明書に従って作業してください。
冷凍機オイルも何でもよいわけではなく、冷媒ガスによって種類が異なります。今回はR32用のオイルを使用しました。
フレアナットを手で締め付けます。


【注意】
フレア面を突き合せた状態にしてから、ナットを締め付けるのがコツです。工具は使用せず、手で締められるところまで締めてください。
レンチを2つ使用して、ナットを70度~90度ほど増し締めします。


【注意】
本当はトルクレンチを使用し、既定のトルク値で締めるのが正しいです。今回はコストを抑えるため角度を測って増し締めしました。同様に作業する場合は自己責任でお願いします。
配管とドレンホース、VVFケーブルを束ね、室内機から20cmほど断熱テープを巻きつけます。

ステップ3:配管穴から外へ通し、室内機を壁に引っ掛ける
配管、ケーブル、ドレンホースの3本をビニールテープで1本にまとめます。
まとめた配管束を、壁に開いている穴へゆっくりと差し込みます。

室内機を上側に少し傾けながら持ち上げます。
ステップ1で取り付けた据付金具の上部のツメに、室内機を引っ掛けます。
室内機の下部を壁に押し込み、カチッとロックさせます。

室内機が壁に密着し、傾いていないかを目視で確認します。
ステップ4:室外機を所定の位置(壁付け金具など)に設置する
今回、業者に断れれてしまう原因となった物置の屋根。
ポリカ波板には直接脚立が立てられないので、合板を敷いて足場を作ります。

今回は、古いエアコンで設置した壁掛け金具を再利用して室外機を取り付けます。

工事説明書に記載されている外壁からの距離を確認し、室外機の位置を調整します。
調整が終わったらナットを締め、室外機を固定します。

ステップ5:室外機に配管とケーブルを正しく接続する
外に突き出ている配管を、室外機の接続バルブに向けて緩やかに曲げます。
急激に曲げると銅管が潰れるので注意してください。

室外機のカバーを外します。

2方弁、3方弁のナットを外します。

室内機側と同様に、フレア内面に冷凍機オイルを薄く塗布します。

配管を接続する際は、初めは手で締め付け、最後にレンチで70度~90度ほど締め付けます。


【注意】
本当はトルクレンチを使用し、既定のトルク値で締めるのが正しいです。今回はコストを抑えるため角度を測って増し締めしました。同様に作業する場合は自己責任でお願いします。
室外機の電装カバーを外します。

室内機から伸びてきたVVFケーブルを、ケーブルの色に合わせて差し込みます。
クランプでケーブルを固定します。

ステップ6:格安真空ポンプを使って「真空引き」を行う
マニホールドゲージに画像のようにホース2本(青と黄)を取り付けます。


【注意】
必ず真ん中にチャージホース(黄)、LOWバルブ側に低圧用ホース(青)を取り付けてください。
室外機の2方弁、3方弁のキャップを外します。
マニホールドゲージの低圧用ホース(青)をサービスポートに接続します。

チャージホース(黄)を真空ポンプの吸入ポートに接続します。

マニホールドゲージのバルブ(Lo)を全開にします。

真空ポンプの電源スイッチをONにします。

ポンプが作動し、排気音とともに対象内の空気が抜けていきます。
ゲージの目盛りがマイナス(-0.1MPa)を示すまで、約15分間作動させ続けます。

ステップ7:ゲージの数値をチェックし、ガス漏れがないか確認する
規定の時間が経過したら、まずマニホールドゲージのバルブ(Lo)を完全に閉めます。

その直後に、真空ポンプの電源をOFFにします。

そのままの状態で、10分間放置します。
10分後、ゲージの針がマイナスから動いていないかを確認します。


針が戻っていなければ、配管に漏れはありません。
万が一、針が戻る場合は、低圧側ホース(青)のポートが緩んでいないかチェックし、問題ないようならステップ5のナットの締め付けを再確認してください。
六角レンチを使い、細管側(2方弁)の弁棒を90度半時計方向に開き、5秒後に閉めます。


この作業をすることで、冷媒ガスの一部を室内機の配管に充填し、接続部に漏れがないかチェックをします。
スプレーに石鹸水を入れます。


水200ccに対して、食器用洗剤を数滴混ぜるだけで簡単に作れます。
それぞれの接続部に石鹸水を吹き付け、泡が出ないかチェックします。
チェックが終わったら、しっかりとウエスで拭き取ります。

室内機側の配管の接続部分も、石鹸水を吹き付けてチェックしましょう。

漏れがないことを確認したら、サービスポートから低圧側ホース(青)を素早く外します。

2方弁を全開まで回します。
当たりがあるところまで回してください。

3方弁を全開まで回します。
当たりがあるところまで回してください。

すべてのバルブキャップを元通りに締め付けます。
レンチを使ってしっかりと締め付けてください。

ステップ8:配管に保護テープを丁寧に巻く
非粘着の配管テープを用意します。
すき間が少ない箇所は、画像のようにテープを1メートルほど切り、巻いてから配管に巻き始めます。

下(室外機側)から上(室内機側)に向かって、テープを巻き始めます。
下から上へ重ねて巻くことで、雨水の浸入を防ぐことができます。
テープは1/3ずつ重ねながら、シワにならないよう引っ張りつつ巻きます。

最終的には露出する配管部分や、VVFケーブルをテープで保護してください。

巻き終わりは、粘着性のビニールテープでしっかりと固定します。

室内機側の配管部分も、断熱材とテープで保護します。

パテで開口部のすき間を埋めます。

今回ドレンホースは古いエアコンで設置した配管につなげます。
ドレンホースを程よい長さでカットします。

ドレンホースを配管に接続します。

ステップ9:見栄えと耐久性をアップする「配管化粧カバー」の取り付け
化粧テープ巻きでもよいのですが、古いエアコンの化粧カバーがあったので再利用しました。

ヘッド部分はコーキングですき間を埋めます。

化粧カバーを取り付けたら室外機側の作業は終了です。

詳しいカバーのカット方法や、外壁への固定手順は別記事にまとめています。
下記のリンクを参考に、仕上げ作業を行ってください。
ステップ10:いよいよ電源オン!冷暖房の動作確認
室内機の電源プラグを、壁のエアコン専用コンセントに差し込みます。
リモコンの電源を入れ、冷房モードを最低温度に設定します。
約10分間運転し、室内機から冷たい風が出ているか確認します。


外に出て、ドレンホースの先端から排水が出ているか確認します。
続いて暖房モードに切り替え、温かい風が出るか確認します。
正常に動いていれば、すべての作業は完了です。
まとめ:準備さえしっかりすればエアコンのDIY取り付けは怖くない!
業者に「設置不可」と言われた時はどうなることかと思いましたが、正しい知識を身につけ、便利な「フレア加工済み配管」や「格安工具セット」を利用することで、無事に自分一人でエアコンを取り付けることができました。
エアコンのDIYで最も大切なのは、「手順を飛ばさないこと」と「一つひとつの接続を丁寧に確認すること」です。
今回紹介した10のステップを忠実に守れば、初心者でも安全に、そして圧倒的に費用を抑えてエアコンを設置できます。ぜひこの記事を参考に、エアコンの完全DIY取り付けに挑戦してみてください!



