栃木県矢板市北部にある高原山は、最高峰の釈迦ヶ岳を中心に鶏頂山、明神岳など複数のピークが連なる古い火山です。この記事では、釈迦ヶ岳を子どもと登る場合のオススメルートと、注意点について記事にしました。ぜひ参考にしてみてください。
高原山(釈迦ヶ岳)情報
栃木県の矢板市街から望んだ高原山の画像。最高峰の釈迦ヶ岳(しゃかがたけ 1795m)を中心に山々が連なっているのがわかります。高原山は成層火山で、釈迦ヶ岳をはじめ、鶏頂山、西平岳、中岳、剣ヶ峰などから成りたつ火山群の総称です。また、東側に広がる噴火の溶岩で形成された八方ヶ原も含め、その山体は日光国立公園に指定されています。
↓山開き情報など、高原山関連の情報サイトはこちら
山の駅たかはら
矢板市側から登るルート・難易度
①初心者や小さいお子さんにオススメ!八海山神社往復ルート
釈迦ヶ岳までは行きませんが、初心者や小さいお子さんにオススメの見晴しの良いルートです。
ここは小学生の遠足でも利用されているコースで、関東平野を一望できる「見晴しコース」を通り抜け、八海山神社をゴールとした往復2時間ほどのコースです。体力に不安のある方は、まずはこのルートから試してみるのもありです。眺めの良い八海山神社で美味しいお弁当を食べるだけで「山に登ったー!」を味わうことができますよ。
②初心者~中級者向け!大間々台~釈迦ヶ岳ルート
難易度は低いのですが、わりと体力が必要なので中級者向け。東側の矢板市側の大間々台から剣ヶ峰を超えて登るルートです。
- 歩行時間:5時間05分
- 歩行距離:9.9km
- 累積標高差:770m
ここで記載している歩行時間はあくまで目安です。健脚な人が登った場合の時間ですので、初心者やお子さんは多めに時間がかかることを想定してください。アップダウンのある尾根コースのため山歩き感はすごくあります。
このコースは「登る→下る→そしてまた登る」コースです。そのため、子どもは「え?また登るの…」となってしまうので、前もってアップダウンがあることを伝えおきましょう(心の準備が大切です)。
大間々台駐車場(登山口)
八方ヶ原の大間々台駐車場が登山口となります。
- 台数:普通車34台、大型車5台
- 料金:無料
- トイレあり!
登山口までのアクセス
大間々台駐車場までの移動手段はクルマのみとなります。
電車:JR東北本線 矢板駅からタクシーで約40分
クルマ:東北自動車道 矢板ICから約40分
日光市側から登るルート・難易度
初心者~中級者向け!2つのピークを楽しむ!釈迦ヶ岳・鶏頂山ルート
西側の日光市側、もみじラインの道路沿いにある鶏頂山神社鳥居から登るルート。こちらも難易度は低いのですが、わりと体力が必要です。
- 歩行時間:5時間15分
- 歩行距離:9.7km
- 累積標高差:739m
鶏頂山登山口駐車場
登山口のすぐそば、もみじラインの西側にある砂利のスペースにクルマを停めることができます。
- 台数:20台程度
- 料金:無料
- トイレ無し!
こちらは駐車場にトイレはありません…。手前にある白滝にトイレがあるのでそこで済ませてから登ると良いです。
登山口までのアクセス
鶏頂山登山口駐車場までの移動手段はクルマのみとなります。
電車:東武鬼怒川線 鬼怒川温泉駅からタクシーで約30分
クルマ:日光宇都宮道路 今市ICから約45分
登山適期
冬季は雪山となるので初心者や子どもは初夏~秋までがおすすめです。ツツジの開花時期や、紅葉シーズンは駐車場が混雑するので、朝早めに行動するといいです。なお、西側の鶏頂山登山口から登る場合、北側の斜面を通るルートもあるので、春先は残雪に注意してください。
親子登山で必要な準備・注意点
親子で登山するときに必要な準備と注意点については、以下ページを参考にしてください。
釈迦ヶ岳を登る時の注意点
釈迦ヶ岳ルート特有の注意点はクマです。登山ルートにクマが出没することがありますので、山に入る際はクマよけ鈴などを付けて物音や声を出しながら進むようにしてください。
※画像ではリュックの横に取り付けていますが、可能なら進む方向に向けて取り付けると効果的です。進む先にいるクマに知らせるものなので。
熊鈴については以下の記事もご覧ください。
大間々台~釈迦ヶ岳ルート紹介 ※ここから体験録です。
(2022年8月19日に登った時の記事です)
①大間々台駐車場からスタート
07:56
大間々台の駐車場についたら、まずはトイレを済ませておきましょう。
準備が整ったらいよいよ山登り開始です。登山ルート入口はトイレ付近に複数あります。見晴しコースを進む場合は、画像の矢印部分、向かって左(南側)の林道を進んでいきます。
標識もあります。今回は見晴コースを選択しました。
林道は砂利道で歩きやすいです。ウォーミングアップがてらトンボや植物を観察しながらプラプラと歩きます。
10分ほどで見晴しコース入口に到着します。ここからは山道となります。登山カードを投入していよいよ山登りスタートです。
しばらく登ると左手には関東平野が開けてきます。
「見晴しコース」の名前に偽りない景色が眼下に広がります。
ここまで登ると、ようやく今回の目的山「釈迦ヶ岳」の姿が見えてきます!
②八海山神社
09:24
スタートから約1時間半。山道を登りきると八海山神社に到着します。小石を積んだケルンが目じるしです。
関東平野を眺めながら、ひとまず大休憩!
休憩が終わったら、八海山神社の裏手をさらに左に進みます。20分ほど登ると矢板市最高点(1590m)の標識が現われます。ここを剣ヶ峰の山頂を呼ぶ場合もあります(参考までに、国土地理院地形図の剣ヶ峰はこの先の1540m峰です)
このピークを過ぎると、今度は下り道です。急な斜面なので慌てず慎重に通ります。
③大入道・小間々部分岐
9:58
樹林の斜面を下りきると、大入道・小間々部の分岐点にさしかかります。この分岐点は向かって左(釈迦ヶ岳方面)に進みます。
ここからは釈迦ヶ岳へと続く、ダケカンバ樹林の尾根をひたすら進みます。
途中、何ヵ所かフィックスロープが張られている場所もありますが、基本的に山道は整備されているので登りやすい印象でした。
最後の急登を登り、笹ヤブを抜けると釈迦ヶ岳山頂まであとわずか!
④釈迦ヶ岳 山頂到着!
11:52
ついに山頂到着!!
山頂は360度の大パノラマ展望。そして大量のトンボたちで圧巻です。
おとなりの鶏頂山も間近に望めます。
⑤下山
12:20
山頂を楽しんだら下山。帰りは来た時のルートを戻ります。
同じ道でも、方向が違うと景色も変わって新鮮です。
帰りは、八海山神社の先「林間コース」を下ることにしました。見晴しコースと違い、ブナやミズナラの生い茂っていて、緑あふれる森林浴が楽しめるコースです!
尾根と違って見晴しが悪く、ときおり山道が分かりにくい箇所があるので、必ずピンクリボンなどの目じるしを確認しながら進むようにしましょう。
⑥大間々台駐車場(ゴール)!
15:07
道がだんだんと広がってきたら、朝に登り始めた大間々台駐車場に到着します!
駐車場の北側には展望台もあるので、そこで下山後の解放感を味わうこともできますよ。
まとめ:高原山の大自然を楽しもう!
今回は高原山(釈迦ヶ岳)を子どもと登る場合のオススメルートと、注意点について記事にしました。ぜひ皆さんもこの記事を参考に、子どもとの山登りを楽しんでみてください。
今回、紹介した高原山の近辺は、鬼怒川温泉、川治温泉といった温泉街があります。山登りのあとにホテルを利用するのもありかと思います。高原山に近いホテルや旅館を楽天トラベルから紹介します。
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