ダイニチファンヒーターの電源を入れた直後、
「E13というエラーが出てすぐに消えてしまう…」
という状況で困っているのではないでしょうか。

うちのファンヒーターも同様で、ひどい時には5分おきにE13エラーが出て、ファンヒーターが止まってしまうようになりました…。 寒い中何度も電源を入れ直す作業は本当に面倒でイライラしますよね。
メーカーに修理を依頼する前に、自分で何とか直せないかと考え、実際に直すことのできた修理方法を紹介していきます。
※今回の記事は、ダイニチ ファンヒーター「KF-T32ES」の分解手順をベースに紹介します。
E13エラーの原因はこれ

本来、E13エラーは「部屋の換気が必要ですよ」と知らせる安全機能です。
しかし、頻繁にエラーが出て暖房がすぐに止まってしまう場合、ヒーター本体に何らかの不調があると考えられます。 ここでは、特にE13エラーを引き起こしやすい、私たちで確認・対処できる原因を順番に見ていきましょう。
フィルターのホコリ詰まり
本体裏側にあるフィルターがホコリで詰まると、空気が不足し、不完全燃焼を起こしやすくなります。そうなると、センサーが異常を検知し、E13エラーの原因となることがあります。
古い灯油の使用
酸化した古い灯油を使用すると不完全燃焼を起こし、E13エラーの原因となります。新しい灯油を使用するようにしましょう。

まずはフィルターのホコリと、新しい灯油を使用しているか確認し、問題なければ、ヒーター内部のフレームロッド(炎検知器)の汚れが原因です!
フレームロッド(炎検知器)の汚れ
化粧品やスプレーなどに含まれるシリコンがファンヒーターに吸い込まれると、燃焼時に白い酸化物となってフレームロッドに付着してしまいます。 この白い酸化物が妨げとなり、ヒーターを誤作動させてE13エラーを出させます。
こちらが白化したフレームロッド。表面に酸化物が付着してザラザラなのがわかります↓↓


いよいよ次から、フレームロッドの清掃手順を紹介していきます!
準備はこれだけ!必要な道具
フレームロッドの分解・清掃に必要な道具は以下の通りです。
- ドライバー(+)
- 耐水研磨紙(1200番以上)
- ヘラ
- 養生テープ


耐水研磨紙は、フレームロッドの白い酸化物を落とすために使います。粗すぎるものを使うと、フレームロッドの表面を傷つけてしまうので、必ず1200番以上を用意しましょう。
写真で解説!分解の簡単手順

これからフレームロッドまでの分解手順を解説します。

あわてずに、一つひとつの手順を丁寧に進めていきましょう。
※この記事でご紹介する修理方法はメーカー推奨ではありません。作業はご自身の判断で行う自己責任となりますのでご注意ください。
作業前の準備
作業を始める前に、必ずファンヒーターの電源プラグをコンセントから抜き、本体が完全に冷めてから作業しましょう。
パネルの取り外し
ファンヒーターの前面にあるビス2本を外します。

ビスを外したら前面パネルを手前に引き、本体から取り外します。

これが前面パネルを外したところ。けっこうホコリが溜まってます…。

作業中にホコリが散乱しないよう、掃除機で吸い取ります。

遮熱カバーを固定しているビス2本とツメ2ヶ所を外します。

ビスは内部に落とさないよう、慎重に緩めてください。

ツメは折れやすい時もあるため、ヘラなどでゆっくりと起こします。

遮熱カバーは少し持ち上げてから手前に引くと外れます。

遮熱カバーを取り外すと燃焼室が見えます。左側は点火プラグで、右側が目当てのフレームロッドです!

フレームロッド研磨のコツと注意点
いよいよE13エラーの原因であるフレームロッドを清掃します。

この工程が、修理成功のカギを握ります。 力を入れすぎてしまうと、かえってセンサーの機能に悪影響を与えてしまうので、細心の注意を払いましょう。
清掃の前に、燃焼バーナーにホコリが入らないよう養生テープで保護します。

ハサミで細長く切った耐水研磨紙で、フレームロッドに付着した白い酸化物を優しく擦り取ります。

フレームロッドを研磨するときの注意点!!
- 表面のザラザラした手触りが、ツルツルになればOKです。
- 地金が削れるほど強く擦ると、表面のコーティングまで傷つけ、検知性能に影響が出てしまいます。少しずつ丁寧に磨きましょう。
- フレームロッドを強く引っ張ると破損します。優しく、何度も拭き上げる要領で研磨してください。
研磨前と研磨後を比較してみます。表面のザラつきが取れ、少し金属色になってるのが分かります。


若干、白っぽさは残ってますが、触ってザラザラしなくなればOKです!
部品を復元する
フレームロッドの清掃と内部のホコリ取りが終わったら、あとは分解した時と逆の順番で元に戻していくだけです。
ネジを締め忘れたり、配線を挟み込んだりしないように、もう一度確認しながら作業を進めましょう。
試運転&完了!!
全ての作業が終わったら、コンセントを差し込む前に、外れた部品や工具がヒーター内部に残っていないか最終確認をしましょう。
コンセントを差し込み、スイッチオン!
E13エラーが出ずに安定して燃焼すれば、修理は成功です!!

もし症状が改善しない場合は、センサー自体の故障の可能性がありますので、メーカーへの修理依頼を検討してください。
まとめ:E13エラーとサヨナラ

今回は、ダイニチファンヒーターで頻発するE13エラーの原因と、費用をかけずに自分でできる修理方法を解説しました。
E13エラーが頻発する場合、フレームロッドに付着したシリコン汚れが原因です。この方法で修理したところ、うちのファンヒーターで5分おきに頻発していたE13エラーが無事に出なくなりました。

これでファンヒーターの突然の停止に悩まされることはありません。 暖かいお部屋で快適な冬をお過ごしください!
でも、この機会に新しいファンヒーターにしたほうがいいな…という人は、以下からおすすめの商品をチェックしてみてください。
