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初心者や子どもと登山を始める人必見!!事前の準備や持ち物、注意点をまとめました。

親子登山の準備と注意 子どもと遊ぶ
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うちの子たちは山登りがかなり好きで、シーズンになると「登りに行きたい!」と訴えてきます。私も昔から登山は好きなので「遺伝なのかな…」と少し親バカ気味に嬉しかったりします。が、その反面、山の怖さも知っているので、慎重に準備し、行動しないとならないと気を引き締めて取りかかります。
この記事では、いままでの経験をもとに、初心者の方や親子で登山をするときの準備と注意点をまとめてみました。

山の情報を集める

山の情報を集める
山の情報を集める

山の場所
山がどこにあるか調べます。「当たり前じゃん!」と突っ込まれそうですが、子供と行く場合、自宅から登山口まで何時間かかるか結構重要です。あまりに遠い場所だと早起きが必要になり、子供たちが寝不足でイラつくので大変です。また、子供と登る場合、暗いうちから登るのは危険なので、だいたい朝6時を登山口スタートの目安で計画を立てます。そこから逆算し、だいたい自宅を早くても朝4時に出発すると想定。山の場所は自宅から2時間以内と決めています。

ルート選び
登りたい山のルートを調査します。山によっては複数のルートがあり、それぞれコースタイムや距離、標高差も変わってきます。子供の(もちろん大人も)体力や技術力に応じて無理のないルートを選ぶことが大切です。

初めての山登りの場合、まずはハイキング感覚で登れる低い山からスタートしてみて、子供たちの力量を確認してください。私も初めは、近所の往復1時間登れる山から子供をデビューさせました。徐々に2時間、3時間と活動時間を増やしていき、子供たちの成長をみてレベルアップしています。

ただし、低い山での注意点を一つ。低い山はあまり人気がない場合が多く、登山道が整備されていないこともしばしばあります。また、低山は木が生い茂っていて見晴らしが悪いため、低いからと言って甘く見ているとルートがわからなくなり遭難してしまうケースも見受けられます。低くても事前にしっかりとルートを調査しておくのが大切です。

おおまかに言って、山を選ぶ際のポイントは大きく次の2点。

コースタイム
経験からですが、小学校低学年の子供の場合、コースタイムが往復で4時間くらいまでに止めておいたほうが無難です。まめに休憩したり、いろいろ寄り道するので、実際の行動時間はコースタイムの1.5倍くらいかかってしまいます。先述の通り初心者であれば低い山からスタートし、ハイキング感覚で登れる山で慣らしていくといいでしょう。

危険なルートがあるか
「高所の通過があるかどうか」とも言い換えられます。はしごや鎖を使用したルートや、岩壁を通過するなど滑落の危険性があるルートは、技術力の無い子供は避けましょう。危険なポイントは地図を見ただけでは分かりにくいので、WEBや本などを調べることをお勧めします。

私が山の情報を集めるときに使用しているのは「YAMAP」というサイトとアプリです。
YAMAP
このアプリは無料版でもコースマップをダウンロードできとても便利です。また、他の人が投稿している写真を見ることで、その山の雰囲気や難易度がわかったりします。自分が登ったことのない山に子供を連れて行くのは不安だった時もありましたが、こういったアプリやWEBサイトの情報をもとに、子供でも登れそうな山を事前に調べることで安心して山を選ぶことができています。

天気の確認

天気の確認
天気の確認

「山の天気は変わりやすい」本当にその通り。テレビやインターネットで普段見ている天気予報は、あくまでも「普段の場所」の天気なので、その情報をもとに登山をしてはいけません。山の天気予報はまた別物です。ルート選びと同様に命にかかわる場合もありますので、事前にしっかりと情報を集める必要があります。

いつも私が参考にしているのは、「てんきとくらす」の山の天気予報です。3時間ごとの山の天気と気温、風速が表示されるのでとても参考になります(予報ですので、あくまで参考です!)
てんきとくらす

また最近は、場所によってはライブカメラ映像が公開されているので、リアルタイムでの現地の天気も見られたりして便利です。
日光白根山のライブ映像

子どもたちと山に登る場合、天気予報で見るポイントは次の3点。

ちょっとの雨でも避けたほうがいい
大人だけなら多少雨が降っても登れないことはないですが、子供と登る場合、少しでも天気予報に雨マークが出ている場合は延期したほうが無難です。登山道がぬかるむので子供は転んでケガしますし、岩場なんかで滑ったら最悪の事態だって起きるかもしれません。何より雨だと子供はテンション下がって文句たらたらグズります…。

風が強い場合も登るのは避けたほうがいい
一般的に風速10m以上は危険なので、子供は山登りを見送ったほうが無難です。森林限界を超えた尾根伝いの登山道であれば強風が吹き抜けていくので、バランスを崩し転落の危険も出てきます。また、風が体に当たることで体力も奪われていきます。

山頂は気温が低いので服装に気を付ける
必ず気温も確認しておきましょう。夏場だと平地の気温は30℃前後なので子供たちは半ソデ半パンかもしれませんが、中高山だと夏場でも気温は10℃前後になります。下界の感覚で山登りにきてしまうと寒さで震えることも(意外と子供のほうが寒さに強いですが…)。うちの場合は荷物を増やしたくないので、山頂が近くなったらレインコートをウィンドブレーカー代わりに羽織らせて、寒さ対策をしています。

必ず事前に天気予報は確認し、もし天気が崩れる場合は無理をせず日程を変更したほうが安全です。

ウェア

登山のウェア
登山のウェア

ベースは動きやすく速乾性な服装
基本的に動きやすい服装であればOKです。伸縮性のある長ズボンとかがベスト。(うちの子は長ズボン嫌がるんですよね…。)それと、子供は汗っかきなので速乾性のある素材だと快適です。
3,000m級の高山だとしっかりとしたアウターも必要になってくるのですが、うちの子たちはそこまで達していないので、重量削減も狙い、寒い時はレインウェアをアウターとして使用しています。

レインウェア(必須)
たとえ天気予報が晴れだったとしても、山の天気は変わりやすいので必ずレインウェアは用意しましょう!もちろん「防水性」に加えて、「透湿性」のあるレインウェアが活動中に蒸れないので快適です。

帽子
熱中症対策です。森林なら日陰なのでいいのですが、森林限界を過ぎると日差しが強いため帽子があると安全です。雨が降ってきても頭を濡らさずに済みます。

グローブ(手袋)
山登りって結構手を使うんですよね。登る際に木や岩をつかんで身体をホールドするので、手袋をしているとケガを防げます。子供は成長が早いのでサイズの合ったグローブを選んであげてください。サイズが合ってないと逆に危険です。

ギア

登山に必要なギア
登山に必要なギア

リュック(必須)
子供には責任感?を育てるために一応リュックを背負わせますが、今のところ、そこまでしっかりとしたリュックでなくても大丈夫かな、といのうが正直な感想です。基本日帰り登山ですので、自分の飲み物とお菓子、レインウェアが入る程度の容量で選んでます。小学生で背負うのであれば10~15Lで軽量なもの、それとサイドにボトルポケットがあると休憩時に飲み物が出しやすそうですね。
その反面、大人はちゃんとしたリュックがあると便利です。私はいつも30Lサイズを使用しています。日帰り登山では荷物が少ないので結構スカスカですが、子供が岩場を降りるときにリュックが邪魔になる場合、また子供が「疲れたー」となったときなど、子供のリュックを自分のリュックに収納できるので、意外とこのくらいの容量は便利だったりします。

登山靴(大人は必須)
うちの場合、子供たちは普段の履きなれた運動靴で登らせています。理由としては、履き慣れた靴のほうが足が痛まず、疲れもでにくいです。子供は体が柔らかいのでハイカットな登山靴あまり必要ないように感じます。逆におっさんは体が硬いので、足をくじかないようしっかりとした登山靴を履かせてもらってます。
ただ、どの靴であっても、ガタのきている靴は避けてください。普段の平坦な場所と違い、岩場やガレ場など、山登りは靴にとってはかなりの負担がかかっています。私も過去に2回ほど靴底がはがれた経験がありますが、安全に歩けなくなるのはかなり焦ります。必ず前もって靴にほつれや剥がれがないか確認をしておきましょう。

腕時計
こまめな休憩が大切なので、15分刻みで小休憩、60分で大休憩と子どもたちと決めていて、その時間を測るのに使用します。また、山では午後の天気が崩れることが多いため午前中行動が基本となります。そのためにも腕時計で時刻を確認しながら、タイムスケジュール通りに行動するようにしています。

バーナー
山頂で食事・休憩するときに使用します。子供たちと調理したりお湯を沸かしたり、これがあるとテンションが上がります。日帰りなので小型ガスカートリッジでも十分です。ただし、山によっては山火事予防のため火気厳禁となっている場合もあるので確認してから使用しましょう。

クッカー
要は鍋です。これを使ってお湯を沸かしカップラーメンを作ります。子供たちと沸騰する様子をながめて待つのが楽しいんですよ。ちなみにウチのクッカーは、私が中学生の時に川原で拾ったアルミの3点クッカーを今でも使用します。これがまた使い込む程にアンティークなかっこよさが醸されるので長年使い続けました。手放せないんです。

ナイフ(マルチツール)
めちゃくちゃ使用するものでは無いのですが、あると便利です。食材を切るとき、開封するとき、ギアの補修などでたまにあってよかったと感じます。私はアーミーナイフを使用しているのですが、付属しているピンセットが超便利。この間も子供の手に刺さったトゲをこれで除去しました。

スマートフォン
これがあるので昔に比べ山登りも便利になりました。スマートフォンさえあれば、地図、時計、カメラ、照明、緊急時の電話やメール、通信圏内なら見たことのない植物や動物を調べることだって、この1台ですべてできちゃいます。前述のYAMAPというアプリは、GPS機能で自分たちが今どこまで登ったのかがわかるので、子供たちの「頂上まであとどれくらい??」の質問にも的確に答えられます。ただバッテリーがなくなったら逆にピンチなので、必要に応じて予備バッテリーも用意しましょう。

トイレットペーパー
登山口や山小屋のトイレは紙がない事も多いですし、子供が急にトイレをしたくなることもあるので、これは必ず持っていくことをお勧めします。経験的にティッシュよりトイレットペーパー1本あれば安心です。私は芯を抜いてロールをつぶし、輪ゴムを巻いて山に持っていきます。

携帯用トイレ
自然環境の保護のため、また他の登山客の迷惑にならないためにも携帯トイレを使用しましょう。使用したものは全て持ち帰るのがマナーです。使用済みのトイレットペーパーや、排せつ物の入った携帯トイレを山に捨てていくことはマナー違反です。

ゴミ袋
山にゴミを捨てるのは絶対にダメです!ゴミは必ず自分で持ち帰りましょう。子供たちにも必ず持たせて自分たちで片づけてもらってます。

救急ボックス
ケガや体調の変化に備え必ず用意します。
・絆創膏
・テーピング
・包帯
・頭痛薬
・胃薬

布テープ・ビニールテープ
これが意外と便利。布テープや電気工事用のビニールテープが1本あれば重宝します。リュックや靴が壊れたとき、これをグルグル巻きにして補修したことがあります。また切り傷のときに止血で使ったこともあります。水にも強いので結構おすすめです。布テープは1本だと多いので、必要量を取り分けておきます。

タオル(手ぬぐい)
1本あれば十分です。汗を拭くのが一番の目的ですが、それプラス、いざというとき止血くらいできるかなという気持ちで持って行ってます。

ヘッドライト
基本日帰りなので使用しないのですが、万が一に備えて必ず用意しておきます。スマートフォンのライトでも代用できるのですが、下山時に両手が使えたほうが安全なので、手が自由になるヘッドライトを用意しておくと安心です。

登山計画書
山にもよりますが、中高山の場合、登山口にボックスがあるので事前に用意して提出をしておきましょう。遭難した場合にこれを基に捜索してもらえます。また、うちはカミさんが一緒に行かない場合、登山に行く前にカミさんにもプランを伝え、山頂、下山のタイミングでLINEするようにしています。

トレッキングポール
必須ではないのですが、トレッキングポールもあると転倒防止や疲労軽減になります。それに子どももこういった杖的なものがあるとテンションが上がりますよ。子どもにもオススメのポールについては以下の記事もご覧ください。

ドリンク

登山のドリンク
登山のドリンク


普段の水分補給だけでなく、スープやカップラーメンを作る時にも使用します。子供の場合、目安として一人当たり500mlを1本用意しています。(大人は余裕をみて2本用意しています。)

スポーツドリンク
水分だけでなく糖分も含まれるため、行動中のエネルギー補給になります。また発汗によって失われた電解質も補給できるので熱中症対策にもなります。これも目安として子供一人当たり500mlを1本用意しています。

登山に必要な水の量
参考までにですが、登山に必要な水の量の計算式があります。
 体重(kg)× 行動時間 ×5ml = 必要な水の量(ml)
例えば親子3人、総体重140kg(70kg+40kg+30kg)で5時間山登りする場合は、
140kg×5時間 ×5=3500ml つまり500mlのペットボトル7本分必要という計算になります。

食べ物

登山の食べ物
登山の食べ物

お昼ご飯
子供たちが山に登る目的の一つ。といっても食材を持っていって調理するのは大変なので、うちは各々が食べたいカップラーメンやおにぎり、スープなどをチョイスして、手軽に食べられるものを準備します。ちなみにうちの人気食材は、ビーフジャーキーとセブンイレブンのなめこ汁!

行動食(兼 非常食)
山登りは日常と比べ物にならないくらい、どんどんカロリーを消費していきます。朝ごはん、昼ごはんと食べただけではエネルギーが足りなくなり、俗にいうシャリバテ(エネルギー不足で力が入らなくなること)が発生してしまいます。そのため必要なのが、この行動食です!
選ぶポイントは次の3点。
・吸収が早くすぐにエネルギーになる糖分。
・行動中でも食べやすい形状。
・軽量でかさばらない。
うちの場合、グミやソフトキャンディー、ラムネなどをポケットに忍ばせておいて、30分おきの間隔で少しづつ食べるようにしています。そうすることでシャリバテを防げますし、子供たちも次の休憩まで頑張ろうというモチベーションにもなっているみたいです。
行動食は、ある程度多めに持っていくことで、いざというときの非常食にもなります。エネルギー効率が高く、かさばらず、保存も効きますので、非常食としての役割も視野に入れて準備しておきます。

登山に必要なカロリー
参考までにですが、先ほどの水の量と同様に登山に必要なカロリー計算の式があるようです。
 体重(kg)× 行動時間 × 5kcal=消費カロリー(kcal)
必要な水の量とおなじ係数なので覚えやすいですね。
例えば親子3人、総体重140kg(70kg+40kg+30kg)で5時間山登りする場合は、
140kg×5×5時間=3500kcal 必要ということになります。大人は痩せたいので、自分の体に蓄えた脂肪(カロリー)を消費してもらいたいと願いますが、何も取り入れないと動けなくなってしまいます。この計算式を目安に、必ずお昼ごはんと行動食を持っていくように準備しましょう。

まとめ:親子で準備するものリスト

  • レインウェア
  • 帽子
  • グローブ
  • 防寒着(山の高さに応じて)
  • リュック
  • 登山靴
  • 腕時計
  • 調理器具(バーナー・クッカー・ナイフ)
  • トイレットペーパー・携帯トイレ
  • ゴミ袋
  • 救急ボックス
  • 布テープ・ビニールテープ(補修用)
  • タオル
  • ヘッドライト
  • 登山計画書
  • 飲料水
  • 食料(お昼ごはん、行動食)

準備も山登りの一環なので、うちは子供たちと一緒に準備をするようにしています。そのほうが子供も山登りに必要なものを学べますし、主体性が身につくような気がします。なにより「山で何を食べようかな?」なんて考えるのも楽しみのひとつなんじゃないかと。

ただ、子供たちと山に登るときは、大人の山登り以上にしっかりと準備することが非常に大切です。子供は大人より体力、技術力が少ないので、無理のない計画と安全に行動できる備えをし、ぜひ親子の山登りを楽しんでいただけたらと思います。

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