今回はダイロンの衣類・繊維用染料を使ってジャケットを黒く染めてみました。気に入った衣服でも長く着ていると、だんだん洗濯で色あせてしまいます…。ダイロンの染料を使って、お気に入りの服をリフレッシュするのはいかがですか。この記事ではダイロンの「マルチ 08 Ebony Black」の染め方から、色落ちを抑えるカラーストップまでの作業手順とレビューを紹介します。
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ダイロンの種類と選び方、黒染めにおすすめの色
ダイロンとは
ダイロンは英国メーカーで、繊維染料や家庭用化学薬品を販売しています。その中でも「マルチ」はロングセラーで、世界中の人たちから家庭用染色として愛されています。
マルチとプレミアムダイの違いは?黒の色の違いはあるの?
ダイロンの染料は「マルチ」と「プレミアムダイ」の2種類あります。
それぞれ、染められる繊維の種類が違いますので、衣料のタグに記載されている繊維に合わせて選んでください。
マルチの方が染められる繊維の種類が多いです。一方、プレミアムダイは天然繊維の染料でナイロンは染められません。
また、マルチとプレミアムダイでは染色する際のお湯の温度が異なります。
マルチ:80℃
プレミアムダイ:40℃
衣料のタグに記載されている耐久温度を見てから選びましょう。衣料によっては40℃までしか耐えられない場合はプレミアムダイを選んだほうが無難です。
なお、マルチとプレミアムダイの黒色の違いについては、公式ブログで以下のような記載がありました。
◎黒の色の違いは?
マルチは08 Ebony Black、プレミアムダイは12 Velvet Blackが黒になります。
マルチ 08 Ebony Blackはスミクロのような黒になります。
染料の量を減らして使うとグレーを作ることができます。
プレミアムダイ 12 Velvet Blackは少し青みがある黒になります。◎黒や濃色に染める時の染料の量は?
出典元:ダイロン ブログ
マルチは通常1袋で繊維250gが染まりますが、黒及び濃色の染料を使う場合、
2倍量の染料が必要になります。
(濃色…Ebony Black、Navy、Deep Blue、Coffee、Jungle Green)
プレミアムダイは黒や濃色でも2倍量使う必要はありません。
今回染めるジャケットは、もともとあせたトーンだったので、今回はマルチ 08 Ebony Black、スミクロを選びました。
ダイロン(マルチ)黒染めに必要な道具
用意する道具
容器はプラスチック製だと染料がついてしまいます。そのため、今回はバケツにビニール袋をかぶせて作業しました。金属製の容器なら色はつかないのでビニール袋は不要です。
用意する染料
■ダイロン マルチ 08 Ebony Black ×2個
マルチは通常1袋(繊維250gまで)染められますが、黒および濃色は2倍、2袋を用意します。
■ダイロン カラーストップ (色止め剤)
洗濯時の色落ちを防ぐ色止め剤です。せっかく染めた衣服をなるべく色褪せから防ぎたいときに使用します。
この道具と染料を使用して、色褪せたジャケットを染めていきたいと思います。
ダイロンを使ったジャケットの黒染めの手順と注意点
黒く染める
ここからはマルチ 08 Ebony Blackを使用して染める手順を紹介します。
①準備
染める衣料は必ず中性洗剤で洗濯し、汚れや柔軟剤を落としておきます。また乾かさず濡れたままにしておきましょう。
まずお湯を沸かします。マルチは80℃で使用するので、一度沸騰させたあと温度計を見ながら、80℃になるよう冷水を入れて調整します。熱湯は6.5ℓ必要です。
今回トングを使用しますが、そのままだと衣服を傷つけそうなので、はさむ部分をビニールテープで養生します。
②染料を溶かす
マルチ2袋をボウルに入れます。
準備した80℃の熱湯を500ccほどボウルにそそぎ、泡立て器でよく溶かします。30秒くらいは混ぜ続けましょう。
マルチの中身は粉末です。飛散に注意してください!
③染料液をつくる
染料の原液をバケツに移します。それから熱湯6ℓをそそぎます。
熱湯なので火傷に注意してください!
そして塩大さじ4(60g)も忘れずに投入。よく混ぜてください。
④衣料を染める
染めるものを広げて入れ、20分間しっかりと混ぜます。20分間もみ洗いするようにしっかりと混ぜ込むのがポイントです!
熱いのでトングを使用すると混ぜやすいです。お湯が少なくて衣料が染料液から出てしまう場合は、いったん衣服を出し、お湯を適量くわえてください。
⑤浸けおき
20分浸けおきします。といっても放置ではなく、ムラにならないようときどき混ぜ込みます。よく混ぜるほど仕上がりがキレイになります。
衣服が染料液から出ていると、そこだけ染め残りとなりムラができてしまいます。しっかりと液に沈むようにしてください。
⑥すすぐ
洗浄液から取り出して流水でよくすすぎます。10回はすすぐようにしてください。今回は屋外にあるステンレス流しですすぎました。
カラーストップを使用しない場合は、すすいだ後、脱水して陰干しすれば完了です。
カラーストップを使用するときは次に進みます。
カラーストップ(色止め剤)を使う
①カラーストップ液をつくる
もう一度お湯を用意します。温度はタグの繊維表示に基づく最高温度で用意します。お湯は衣服が十分に浸かる量。お湯ができたらカラーストップをよく混ぜます。
②衣料をよくまぜる
カラーストップ液に染めた衣服を浸します。衣服は濡れたままでOKです。15分間浸けおきし、ときどきよく混ぜるようにします。
③すすいで陰干しする(完成!)
浸けおきが終わったら水でよくすすぎます。すすいだ後は脱水し、陰干ししてください。
これで作業はすべて完了です。
ダイロン黒染めで失敗しないためのポイント
ポイント1:用法・用量を守る!
キレイに染色するコツは、温度や量などをマニュアル通りに正しく作業することです。お湯の温度も温度計を使い、湯量もだいたいで進めるのではなく、きちんと計って作業しましょう。染料剤の袋にマニュアルがついていますので、必ず読みながら作業を進めてください。
ポイント2:染色時はしっかり混ぜる
容器に押し込まれていると、どうしても衣服は折り重なってしまいます。そうなると染料液に浸かる部分のムラができやすくなりますので、しっかりと衣服全体をもみ込むように作業するのが、キレイにムラなく染色するポイントです。浸けおきする時も放置せず、ときどき混ぜこむとキレイに仕上がります。
ダイロン黒染めの効果と実際に染めた服のレビュー
長年、着込んだため色褪せてしまったジャケットが、購入したてと同じ黒さによみがえりました! 染め上がりの満足度は100点満点です! 綿100%なのでマルチとの相性が良かったのと、マニュアル通りに作業したのが良かったのかもしれません。
まとめ
お気に入りの服をリフレッシュするにはダイロンがおすすめです。染める繊維の種類を確認し、きちんとマニュアル通りに用法・用量を守って作業すれば、購入したてのようにしっかり染めることができます。ぜひこの記事を参考にダイロンの染めものライフを楽しんでください。
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