韓国旅行というと仁川空港を思い浮かべる人が多いはずです。けれど今回は、ちょっと変わった場所から韓国へ行ってきました。
その名も、清州国際空港です。

もしかすると、「え?そんな空港あったの?」なんて驚いているかもしれません。でも、実はこの空港、賢く使えば旅がもっと楽しくなる、隠れた名スポットなんです。
この記事では、私が実際に清州国際空港を利用した体験を、そのままお伝えします。初めて清州空港を検討している方のため、不安を減らし安心して旅立てるよう参考にしてください。
清州空港とは?仁川との違い
清州空港はソウルから南にある地方国際空港です。仁川空港と比べると規模は小さく、利用者も少なめです。その分、チェックインや手続きの混雑が少ないのが大きな魅力です。
仁川空港は世界中の便が集中する巨大ハブ空港。
一方、清州空港は日本や一部アジアからの直行便が中心で、落ち着いた雰囲気が特徴です。
違いを一言でまとめると「便利さの仁川、快適さの清州」。清州空港に大きなショッピング施設はありませんが、入出国がスムーズな点で魅力を感じる人も多いでしょう。
仁川空港との違い
比較ポイント | 清州国際空港 | 仁川国際空港 |
規模 | コンパクト | 超巨大 |
利用者 | 大半が国内線利用者 | 世界中から人が集まる |
建物の作り | シンプルで分かりやすい | 複雑で迷いやすい |
混雑度 | 比較的空いている | 常に混雑 |
清州空港は、このコンパクトさが最大の魅力です。迷う心配がほとんどないため、初めて利用する方でも安心して行動できます。
【入国編】到着から審査までの流れ
飛行機を降りてから、入国審査を終えるまでの流れをご案内します。
到着
到着前に機内で入国申請の用紙が配られます。オンライン申請をしていない人は到着前に必要事項を記入しておきましょう。
飛行機が着陸する前、機内アナウンスで少し変わった注意がありました。この空港は軍事空港なので、窓を閉め、写真や動画の撮影は禁止だというのです。機上や上空での撮影はもちろん、到着後も滑走路側の撮影は禁止なので必ず守りましょう。

韓国は軍事機密の意識が非常に高いです。撮影禁止エリアに十分注意してください! 守らないと取り調べを受けることもあるようです。
タラップを降りると、屋根のない屋外を建物に向かって歩いていきます。歩く距離は100メートルほどでしょうか。空港スタッフが等間隔にいて、通路からはみ出さないよう案内していました。ようやく空港の建物に入ると、冷房の効いた空間でホッと一息。
入国審査
写真が撮れないので入国した時の流れをマップにしてみました。私たちの時は左上の搭乗口から中に入り、入国審査まで進みました。
※以降は2025年8月現在の情報です。

検疫検査&入国審査のエリアには、QRコードで自動入国できるレーン、対面の韓国人用、そして対面の外国人用の3つのレーンがありました。私たちは外国人用のレーンに並びます。
自分の番が来たらパスポートを渡します。審査官の方に「入国申請は?」と聞かれたので、「オンラインで済ませました」と答えました。すると、顔を確認するように促され、メガネを外してカメラに向かいます。その後、両手の人差し指で指紋を取られました。ちなみに未成年の場合、指紋の採取は行いません。

2025年2月から、韓国の入国カードがオンライン申請できるようになりました。入国の3日前から申請ができるので、事前に準備しておくとラクですよ。
大韓民国電子入国申告書(Korea Electronic Arrival Card)
オンライン申請をしない場合は、通常の紙面での申請が必要です。
荷物受け取り
入国審査を終えたら、案内に従って手荷物受取場へ進みました。自分の乗ってきた便名が表示されたターンテーブルでスーツケースを見つけ、ピックアップします。
税関
その後は税関です。申告するものが何もなかったので、そのままゲートを通りました。あっいう間にロビーに出られましたよ。とってもスムーズでした。
清州空港の施設とサービス徹底紹介

清州空港の建物は、シンプルでとても分かりやすい構造です。
1階に到着ロビーとチェックインカウンターがあり、2階が出発ロビーとなっています。ここでは、空港内にある施設やサービスを詳しくご紹介しますね。
1階の施設:到着してすぐに利用できる場所
1階は到着ロビーとチェックインカウンター、旅行に便利な店舗エリアです。

両替所・ATM(06:00〜22:00)
空港に到着してまず現地の通貨が欲しいところ。空港の1階にはShinhan Bank(新韓銀行)の両替所があるので、日本円を韓国ウォンに換えることができます。また、隣にはATMも設置されているので、クレジットカードで現金を引き出したりできます。


ただし、レートがあまり良くないので、両替は最低限にしておいたほうがいいです。
Wi-Fi / SIMカード(05:30〜22:00)
韓国でインターネットを使いたいときは、「WIFI Dosirak」というカウンターへ。ここではWi-FiルーターやSIMカード、eSIMをレンタルできます。出発前に予約しておくと、よりスムーズに受け取れます。


個人的には日本でレンタルしたほうが、到着時の手間が省けるのでおススメです。
コンビニ「CU」(06:00〜22:00)
ロビーを出てすぐの場所に、韓国のコンビニ「CU」があります。飲み物や軽食だけでなく、交通機関で使えるT-moneyカードも購入できるのでとても便利です。


清州空港のコンビニは移転・変更が多いみたい…。2025年8月時点では1階にCUがあるのみでした。
案内所(08:00〜22:00)
旅の途中で何か困ったことがあったら、「Chungcheongbuk-do Tourist Information center」に相談しましょう。ここでは観光案内のほか、清州空港駅で運行している鉄道(ムグンファ号)のチケットも購入できます。

レンタカー(08:00〜20:00)
韓国を車で旅したい方は、「VIP Rentacar」でクルマを借りることができます。
カフェ(06:00〜20:00)
1階には韓国のコーヒーチェーン店「COFFEENIE」というカフェがあり、出発前の時間をゆっくり過ごせます。

お土産(07:00〜18:30)
「Local Products shop」では、韓国の伝統的なお土産や食品も購入できます。


正直、お土産の種類は少ないです…。なので清州空港でお土産を買おうとせず、ソウルなど他の観光地でお土産は買っておいたほうが良いと思います。
【2階】出発前の時間を快適に過ごす場所
2階は出発ロビーとフードコートエリアです。

カフェ・レストラン(06:00〜20:30)
「FLAVOUR6」というフードコートがあります。ここでは韓国料理を中心に様々なメニューを楽しめます。

メニューと注文は日本語でも可能!

隣ではテイクアウトもやってます。

薬局(08:00〜19:00)
体調が悪くなった時も安心です。「PHARMACY」という薬局が2階にあります。

ギャラリー(07:30〜17:30)
出発までの時間を、「Sky Gallery」でアート鑑賞しながら過ごすのも良いですね。

【その他】旅を快適にする便利なサービス
無料充電スポット
空港内のあちこちに、無料で利用できる充電スポットがあります。スマートフォンの充電が少なくなっても大丈夫です。


充電コードとアダプターは自分で用意します。
フリーWi-Fi
清州空港では、パスワード不要の無料Wi-Fiに接続できます。
案内スタッフ
空港内には案内スタッフが何人かいて、困った時に相談できます。基本は韓国語と英語ですが、私が相談すると、スマホの翻訳機能を使って日本語で丁寧に助けてくれました。とてもフレンドリーな対応で、安心できました。
【ソウルへ】アクセス方法ガイド
清州空港からソウルへ向かう方法を3つご紹介します。
高速バス・鉄道・タクシーの選び方
- 高速バス: 空港からソウルへ直行するバスがあります。乗り換えなしで移動できるので、荷物が多い方や韓国語に自信がない方にはおすすめです。料金は鉄道より安いです。
- 鉄道: 空港から少し歩きますが、清州空港駅からムグンファ号に乗ってKTXの駅まで移動するルートです。乗り換えが必要ですが、料金は安く済みます。
- タクシー: 複数人で利用するならお得です。運転手さんに目的地を伝えるだけで良いので、手軽に移動できます。
ソウルまでの移動手段については、以下の記事もご覧ください。
【出国編】チェックインと過ごし方

韓国旅行の最終日、清州空港での過ごし方をお伝えします。
チェックイン
空港に着いたら、3番ゲートから入ってすぐにある国際線カウンターに向かいましょう。カウンターは国際線と国内線で分かれています。


各航空会社で共有のカウンターなので、必ず自分が乗る航空会社のカウンターでチェックインをしましょう。
チェックインは出発時間の2時間半前から可能です。手続きを終えたら、荷物を預けてください。今回は特に混雑していなかったので、とてもスムーズでした。
エアロKのチェックイン手順については、以下の記事もご覧ください。
待ち時間の過ごし方
荷物を預けたら出国手続きには向かわず、待ち時間を利用して、入国時はバタバタしていて見られなかった空港内を散策します。

1階の待合エリアは混雑してるのですが、2階の待合エリアは人通りがわりと少ないので、待ち時間をノンビリ過ごすのにおススメです。
清州空港ではUVタイプの消毒器が設置されていて驚き!

手を消毒したら、コンビニ(CU)で買ったキンパやサンドイッチで軽めの昼食をすませます。

出国の手続き
国際線の出国は、2階正面の向かって左側の入口からスタートします。
出国の流れは以下のマップをご覧ください。

搭乗時刻が近づいたら税関、出国審査に進みます。
ちなみに出国審査は自動化されていて、パスポートと指紋認証で本人確認を行います。OKであればゲートが開き出国手続きが完了となります。入国時に指紋をとらなかった未成年は対面での審査になります。
出国手続きが終わったら、搭乗待合室で待機します。ここでは免税店や小さなカフェがあり、搭乗までの最後の時間を過ごせます。

搭乗待合室では、滑走路側の窓の外は撮影禁止です。滑走路側の窓に「撮影禁止」のマークが貼られていました。気を付けましょう!
搭乗開始は出発時刻の30分前でした。帰りの搭乗は行きとは違い、ボーディングブリッジを使って機内に入りました。これで韓国からの出国は以上です!
【搭乗待合室】搭乗までの時間を過ごす場所
こちらは出国審査を終えた後のエリアの紹介です。
免税店(06:00〜23:00)
出国審査を終えると、免税店があります。品揃えは仁川空港ほど多くはありませんが、化粧品やお酒、タバコなどを購入できます。

オンライン免税店(国際線運航時間)
オンラインで購入した免税品をピックアップできるカウンターもあります。
カフェ
搭乗待合室の奥には、こじんまりとした「COFFEENIE」カフェがあります。搭乗時間まで少し時間があるときに、コーヒーを飲みながらゆっくり過ごせます。ここでペットボトルの飲み物も購入可能です。
清州空港のメリット・デメリット

メリット | デメリット |
航空券が安い | ソウル市内への移動に時間がかかる |
空港がコンパクトで迷わない | 就航便が少ない |
入出国審査がスムーズ | 空港の設備がシンプル |

個人的には韓国版キャッシュレス「WOWPASS」カード発券機が無いのが残念でした。韓国旅行でWOWPASSは使用頻度が高いので…。
一言でまとめると「快適だが選択肢は少ない空港」です。大規模空港の賑やかさを求める人には物足りないかもしれませんが、効率重視の旅には向いています。
まとめ:清州空港は誰におすすめ?

- 航空券を安く抑えたい人
- 混雑を避け、のんびりと旅を楽しみたい人
- 韓国のリピーターで、新しい旅のルートを試したい人
- ソウルだけでなく、韓国中部地方の旅も楽しみたい人
清州国際空港は、落ち着いた環境で効率的に旅を進めたい方に向いています。特に「混雑を避けたい人」「地方都市を観光したい人」「コストを抑えたい人」にはぴったりです。
一方で、ショッピングやグルメを楽しむ空港体験を求めるなら仁川空港が合っています。自分の旅行スタイルを振り返って、どちらが合うかを考えてみると良いでしょう。

清州空港を使いこなせれば、韓国旅行のベテランかも。次の旅の候補に加えてみてください!