「自分で『点検整備記録簿』を書いても大丈夫?」
「 『点検整備記録簿』ってどう書けばいいの?」
自分で車検を通す「ユーザー車検」に挑戦するとき、一番不安になりやすいのが「点検整備記録簿」の記入です。

結論から言うと、特別な資格がなくても、車のオーナー本人であれば自分で点検を行い、点検整備記録簿を記入して提出することは法律上まったく問題ありません。
今回は、走行距離20万km超の過走行車を含め、軽自動車と普通車をどちらも「完全DIY点検+自分で記入」して一発合格させた筆者の実体験をもとに、書類の入手先から具体的な記号の記入例、素人でも判断できるチェックポイントまでわかりやすく解説します!
ユーザー車検の必要書類一覧

まず、ユーザー車検の当日に提出する書類の全体像を押さえておきましょう。
- 自動車検査証(車検証)
- 自動車税種別納税証明書
- 新・旧の自賠責保険証明書(※新しいものは当日現地で加入)
- 自動車重量税納付書(※当日窓口で取得・記入)
- 継続検査申請書(※当日窓口で取得・記入)
- 自動車検査票(※当日窓口で取得・記入)
- ★点検整備記録簿
1〜6の手続き書類は当日までに準備、または当日窓口で貰って見本通り書くだけですが、7の「点検整備記録簿」だけは事前に自分で点検・作成しておく必要があります。
【画像付き】点検整備記録簿を自分で書く方法

それでは、実際にDIYで作成する際の手順と記入例を解説します。
点検整備記録簿の入手場所(ネットで無料ダウンロード)
点検整備記録簿の簡単な入手方法は、インターネットで検索することです。検索ワード「点検整備記録簿 PDF ダウンロード」等で検索し、A4サイズで印刷すればそのまま使用可能です。
他にも陸運支局の窓口で「24か月定期点検整備記録簿をください」とお願いすれば無料でもらうこともできますが、車検当日に入手して記載するのは手間なので、事前にネットでプリントしたほうが手軽です。
チェック記号のルールを覚える
記録簿のマス目には、各項目の点検結果に応じた「指定の記号」を記入します。
| 記号 | 意味 | DIYでの使い分けのコツ |
| レ | 点検良好 | 目視や動作確認で「問題なし」だった項目(基本はこれ) |
| 〇 | 分解 | ブレーキドラム等を外して分解点検した場合 |
| × | 交換 | ワイパーやプラグ、油脂類などを新品に交換した場合 |
| △ | 修理 | 補修やバルブ交換などを行った場合 |
| A | 調整 | サイドブレーキワイヤーやベルトの張りを調整した場合 |
| T | 締付 | ホイールナットや下回りのボルトを締め直した場合 |
| C | 清掃 | エアクリーナーやプラグ等を清掃した場合 |
| L | 給油(水) | エンジンオイルやクーラント、ウォッシャー液を補充した場合 |
| P | 省略 | 前年走行距離が少ない等の条件を満たし省略した場合 |
| / | 該当なし | 自車に装備がない項目(例:AT車におけるクラッチ項目など) |
実際に記入してみよう!
↓こちらが実際に自分で書いた、ユーザー車検を通した時の点検整備記録簿です。

💡実体験からのポイント
- 基本は「レ」でOK: 自分で確認して異常がなければ、素直に「レ」を書き進めます。もし事前にワイパーやエンジンオイルを交換したなら、そこだけ「×」や「L」にしておくと、後から見返したときに自分のメンテ履歴としても役立ちます。
- 数値の記入が必要な場所
- タイヤの溝の深さ(例:前5.0mm / 後5.0mm)
- ブレーキパッド・ライニングの残量(例:前7.0mm / 後4.0mm)※これらはメジャーやノギス等で計測した実測値を数字で記入します。
- CO/HC濃度(排気ガス): 自宅に測定器はないため、「空白」のままで問題ありません。当日の検査コースで自動計測されます。
- 点検者の氏名・住所欄: 自分の氏名・住所を記入します。(「自動車分解整備事業者の認証番号」や「検査主任者印」の欄は個人のDIYなので空白でOKです)
- 日付と走行距離: 点検を行った日付と、その時点のメーターの走行距離を正確に記入します。
なお、車検(検査コース)を通すこと自体は、記録簿を提出せず「後整備(車検に合格した後に点検するスタイル)」として受検することも制度上可能です。
しかし、記録簿なしで受検すると新車検証と車検ステッカーに「点検整備未実施」と記録されてしまい、将来車を売却する際の査定でマイナスになるデメリットがあります。気分よく一発合格するためにも、できる範囲で事前DIY点検を行い、記録簿を作成して持ち込むのがベストです。
素人でもできるDIY事前チェックポイント

「記録簿に『レ』を書くのはいいけど、具体的にどうやってチェックすればいいの?」
そう思った方もご安心ください。ジャッキアップをしない簡単な確認から、車検で落ちやすい「ゴムブーツ類」の確認まで、作業レベルに合わせて次の2つのステップで進めるのが失敗しないコツです。
【ステップ1】道具なし・ジャッキアップなしで調べる
まずは工具を使わずに、ライト類の玉切れチェック、ワイパー・発炎筒の期限、エンジンルームの油脂類チェックなど「誰でも10分でできる範囲」を潰します。
👉 詳しい手順は、以下の初心者向けまとめ記事で解説しています。
【ステップ2】落ちやすい重要保安部品(ブレーキ・ブーツ類)を調べる
ユーザー車検で落ちる原因で多いのが、「ブーツの破れ」と「ブレーキパッドの摩耗」、「下回りのオイル漏れ」です。

特に10万km超の過走行車や、年数の経った車両では、ブーツが破れてグリスが飛び散っていると一発で不合格になります。
👉 ジャッキアップして足回りのゴム類をチェックする方法や、万が一破れていた場合のDIY補修テクニックについては、以下の専門記事を参考にしてください。
まとめ:記録簿は自分で書いて堂々と提出しよう!
点検整備記録簿は、決してプロの整備士しか書いてはいけない書類ではありません。

自分の車の状態を自分の目で確認し、ルール通りに記入すれば、業者に依頼することなく自分で作成して一発合格できます。
事前点検と書類の記入が終わったら、いよいよ当日は車を検査場へ持ち込むだけです!
👉 当日の受付窓口やコースの立ち回りについては、下記の記事から確認しておきましょう。
⚠️ 【ご注意】 本連載でご紹介する内容は、筆者の実際の体験談に基づいたひとつの事例です。自動車の点検・整備は安全に直結する重大な作業です。作業を行う際は必ず安全対策を徹底し、ご自身の責任において実施してください。 不安な点や異常を発見した場合は、無理をせず速やかに自動車整備工場や専門のメカニックにご相談ください。万が一、本記事の情報を参考に作業・車検を行ったことで生じた事故・損害・不合格等について、当ブログおよび筆者は一切の責任を負いかねますのであらかじめご了承ください。



